こんにちは。
今日は一日、空がずっとグレーで、少し肌寒いくらいの曇り空でした。
でも、そんな日って、お花の色がふわっと引き立つから不思議です。
光が柔らかいぶん、トルコキキョウや芍薬の繊細な色合いが、
いつもより優しく見えました。
そんな静かな空気の中、朝からバタバタの一日が始まりました。
朝は市場へ仕入れに。
旬の芍薬に、やわらかな色合いのトルコキキョウ。
事前にご予約頂いているお花をメインに、お花を選びます。
店に戻ると、水あげ作業からスタートです。
一輪一輪に「かわいいね~」と声をかけながら、
花の個性に合わせて湯上げしたり、
水切りしたり・・・
そのあとは、近隣のお店へ生け込み。
「お花があるだけで空気が変わるね」――そんなひとことが、慌ただしい中にも、
そっと心をほどいてくれます。
午後は、お庭のお花のご相談。
「夏に向けて、明るく元気なお庭にしたいんです。」お客様と一緒に、日差しや土のこと、咲いたときの景色を想像しながらお話しする時間は、私にとってもとても楽しいもの。
花を通して、その方の暮らしに少し寄り添えるのが嬉しいです。
そのあとは、結婚記念日のお花をご予約頂いていた男性のお客様。
「妻がバラと香りのあるお花が好きなんです」と、
少し照れたような笑顔で話してくださいました。
赤いバラに、ドレスのように花咲く芍薬、やわらかなトルコキキョウを合わせて、
そっと気持ちが伝わるように束ねました。
お花って、本当にすごいなと思います。
言葉にならない想いを、ふんわりと包んで届けてくれるから。
慌ただしく駆け抜けた一日。
でも、その中にいくつもの“あたたかさ”がありました。
今日もお花を通して、みなさんの「大切」に触れられたことに、
心から感謝しています。